小松崎茂の怪鳥

小松崎茂

 小松崎茂(1915~2001)は東京出身の画家、イラストレーターで、絵物語作家としても活躍した。

 昭和21(1964)年7月にビキニ環礁で戦艦長門などを標的とした水爆実験が行われた直後の経験として次のように書いている。

「その直後、東京の空に一羽の怪鳥が飛んだ。B29ぐらいあったろうと人々は云った。私は信じなかった。私は見てなかったものだから。しかし、それから三日後、日暮里の陸橋で南から北へ飛ぶ一羽の大鳥をはっきり見た。まさかB29ほど大きくはなかったが、翼は十二米くらいあったろうか。鴻の鳥らしかった。高度は五、六百米くらいか、すごい早さで翼を動かして積乱雲の彼方へ消えて行った。飛行機ではない。私ともあろうものがと自負するくらい、飛行機マニアの私がまちがえるはすはない。」(桃源社刊『地球SOS』あとがき)

 小松崎の記述によれば、当時他にも目撃者がいたようであるが、今のところそうした追加情報は未確認。

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